Let It Bleed / The Rolling Stones

ローリング・ストーンズ黄金期を支えたジミー・ミラープロデュースによる1969年作。ブライアン・ジョーンズがメンバーとして参加した最後のアルバムで、ストーンズにとっては一つの区切りとなった作品です。

ルーツに根ざしたR&Bをベースにした内容も素晴らしく、彼らの代表曲もいくつか含まれています。ギミー・シェルター、無情の世界、ミッドナイト・ランブラー、あとキースが初めてリードヴォーカルを務めたユー・ガット・ザ・シルヴァー。何度聴いても飽きないですね。どちらかと言うと、ピンポイントで曲を選んで聴くよりも、最初から最後まで通して聴く作品という感じです。それだけアルバム全体を通して醸し出す雰囲気が独特。60年代末という、当時の荒れ果てた社会情勢、ベトナム戦争といった不条理を映し出しているからでしょうか。そういった時代の空気が閉じ込められている気がします。

01. Gimmie Shelter
02. Love In Vain
03. Country Honk
04. Live With Me
05. Let It Bleed
06. Midnight Rambler
07. You Got The Silver
08. Monkey Man
09. You Can’t Always Get What You Want

それにしても、ジャケットデザイン、アートワークが最高な一枚でもあります。レコード、タイヤ、ケーキ、それらが積み重なった上に立つメンバー達のフィギュア。何も知らずに初めてこれを見た人は、全く理解できないと思います。なのに、何だかまとまりがよくスタイリッシュでオシャレに見えてしまうのが、このジャケットのすごいところ。

コンセプト&アートディレクションは当時の有名なグラフィックデザイナー、ロバート・ブラウンジョン(米、1925-1970)、印象的なケーキは、デリア・スミス(英、1941-)という若い料理研究家が作ったものだそうです。彼女はのちにシェフとして有名になるそうですが、この時はまだ駆け出しで料理の仕事なら何でも引き受けていたそう。バンドからはとにかく派手なケーキを作ってくれと頼まれたそうですが、このパンチ力は半端ないです。そう見えるだけなのか。でも、当時はこのアートワークに批判的な評価も少なからずあったようです。ちなみに、ミック・ジャガーは初めてこのケーキを見たときは「ちょっとズレてるな」と思ったそうです。

いずれにせよ、アートワークというのは、その時代背景や手がけた人間の置かれた状況、心情といったものがバランスよく掛け合わされることで生まれるものだということがよく分かる一枚です。

Let It Bleed
Let It Bleed

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